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ZS小咄……っていうか小ネタ。
現代パラレルです。



【リセット】


世間的に抹消されれば逃げる必要も無い。
生き直したいと思ったことは無いか?
俺ぁ無えけどなぁ。そんでもよ。
そうでもしなきゃ生きれねえならどうにかしてやりてえもんだ。

店主は酔うと勝手に話し始める。
大抵は店を開く前に旅してた世界の話だが、最後はいつもこれで落ち着いていた。
修正してまで生きる気はねえな。と毒付いても笑ってかわされるのがオチだ。
そしてムッとした顔をすればまた笑って酒を注がれる。
酒も料理も上等なわりには客はいつも少なく、店内は静かで。
入り組んだ裏道の突き当たりにある小さいこの店がゾロは好きだった。




『全部、リセットしたいと思わない?』

シャンクスの店で黒髪の女が言った言葉が脳裏を巡った。
走馬灯ってやつか、と縁起でもない事をふと思う。
走馬灯も巡りそうなシチュエーションだ。
30人程の雑魚に囲まれ怒声を浴びながら、ゾロはめんどくせーなぁと溜息を付いた。
「しつっけえなー…俺ぁ刀返して貰いに行っただけだろが」
「そんで屋方半壊させられたらたまったもんじゃねえよ!!」
「偽モンの書類でウチ追われたこっちだってたまったモンじゃねえや」


10歳の時、借金の形に道場を追われ刀を奪われた。
名刀だという話だが、そんな事は問題ではない。
それの所為で血縁の絶えたゾロにとって、刀の価値は形見だという事だ。


面倒そうに眺めたチンピラの中に見慣れた金髪が目の端に映った。
「お前…シャンクスの…!?」
店のバーテンだ。名前は確かサンジだったか。
「黙ってろ、イイかゾロ……もろもろ後で話すから…_____ 」
「な…!?」
言葉を紡ぎきる前に、サンジの後ろに居た男に銃口を向けられた。
硝煙の匂い。
今日は三日月かぁ。と、倒れながらどうでも良い事を思う。
遠くで「後片付けは俺が……」と言う聞き覚えの無い男の声がした。






目を覚ますと、サンジと知らない男が覗き込んでいた。
「あーテメェ!俺を撃ったヤツじゃねえか!!お陰で死ぬとこだ!」
飛び起きて叫んだ衝撃が傷に響き、ベッドに蹲る。
「死ぬか!俺の射撃センスをナメんな!」
ベッドサイドに座っている鼻の長い男は空手でもしそうな構えで震えながら虚勢を張っていた。
声に聞き覚えがある。ゾロの後片付けを買って出た男だ。
それを退かし、サンジがベッドに座る。
「あの場で俺の言う事聞くたぁ思わなかった…まあ訊かなかったら死んでんだけどな」
ニヤニヤと顔を覗き込むサンジが憎らしい。

『何があっても絶対に動くなよ』


何であの言葉を信じたのか。しかしそのお陰で生きている。
致命傷まで数センチだったと医者が言っていた。
医者もこいつらの仲間のようだから信用ならないが。

「さあて、ゾロ」

訝しそうに睨むゾロの額を軽く小突き、サンジが大げさに両手を広げる。
「コレでてめーも晴れて死人だ」
俺とお揃いだなオメデトウ。だなんておかしな事を抜かす金髪は、煙草に火を付け楽しそうに笑った。


治ったら仕事だ。
銃以外で殺さない程度に殺せる男が欲しかったんだよなー。

何を言っているのかさっぱり解らないが、どうやらこの先追われることは無いらしい。
それだけを確信してゾロは枕元に置いた白い刀に軽く触れ、サンジを見て小さく笑った。
こいつの傍は雑魚を相手するより断然面白そうだ。


 



なんですか…逃し屋、みたいな。
依頼人を一旦死んだ事にして、新しい地で生き直させてくれる。って感じで。

チョパはお医者、ナミとロビンちゃんは警視庁のエライさんで資料を改ざんとか。
ルヒ筆頭にウソサンは裏方。サンジだけ世間的に抹消済み。
マフィアとかのボスのイロだったサンジとかそんなだったらエロくて楽しい(エロか)。
で、大ボスに赤髪。
普段はシャンクスのお店でダラダラしてたら可愛いと思います。


……という妄想でした!解り辛くてスイマセンやっぱ小説は書けねえや。
運び屋に続き、似たり寄ったりな妄想ばかりしております。
こういうのが好きだー。

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